南阿蘇村買取型災害公営住宅馬立団地

2019

木造 平屋建て
設計監理 FONS 
施工会社 新規建設

自然の地形に合わせて建つ多世代に向けた長屋。
熊本地震で被災された立野地域の方々が暮らす災害公営住宅です。
長屋タイプ(2戸1棟)の住戸40戸と集会所で整備された団地は、阿蘇の玄関口である南阿蘇の復興のシンボルとして、自然との調和を図った新たな集落の風景となるように計画をしました。敷地は、元もと棚田であった高低差を生かした造成と地形に沿った建物配置で自然の形状を生かしてます。また調整池を駐車場の地下に設けることで、敷地にゆとりが生まれゆったりとした住棟間隔と景観に配慮してます。
建物は、地元では「まつぼり風」で知られる局所風に対して、玄関入口を通り土間(もやい土間)を介してアプローチすることで地域特有の防風対策で自然との共生を図ってます。また、住戸間をもやい土間で分けることで遮音性能が上がり、通風ができ、よりよい住環境を確保しています。
団地内で生活する世代の異なる入居者の自然な交流が生まれるように、2LDK+1LDK、2LDK+2DK、2LDK+3LDKの3タイプの長屋の組み合わせで住戸を計画してます。各住戸は庭に対して縁側を設け、庭は住民が花を植えたり自由に利用できます。住戸から駐車場までは、小路で繋がりベンチや集会所や広場を設け、住民同士の交流が図られ見守りながら生活ができるように計画しました。